妊娠⑤ 流産手術の日。

妊娠・出産

 

望んで授かった3人目の子供でしたが、いくら安静にしていても、お腹の中で大事にしていても、大きくなる望みは無くなりました。

この時の私は、悲しむ余裕もなく子供たちと笑って過ごしていました。

でもふとした時に、お腹の中にいる存在に『この子は確実に生まれる事はないんだ。今しか一緒にいれないんだ。』と

何度もお腹を触りながら切ない気持ちになりました。

稽留流産が告げられて3日後、日帰り手術の日です。

 

 

前回の記事はこちら

↓↓↓

 

 

流産手術 ー 子宮口を広げる処置(ラミナリア)

 

このたびの流産手術は局所麻酔で行いますが
内心、手術は全身麻酔で寝ているうちに終わらせてほしい…。

 

と思っていました。

 

痛みや怖さ、そしてこのお腹から赤ちゃんがいなくなる『音』なんて聞きたくありません。

 

 

局所麻酔の場合は、注射を腰に打ちます。

 

 

麻酔さえ効けば手術自体は軽い生理痛のようなものらしいです。

 

 

全身麻酔は回復に時間がかかるため
小さな個人病院という事もあり、入院を要するような全身麻酔の処置は行っていないそう。

 

大きい病院にすれば良かったかな。と少し後悔していました。

 

 

 

手術当日の朝、

子供たちを送り出してから、子宮口を広げる処置の為に一度病院に行きました。

 

 

夫も仕事を休み付き添ってくれました。

 

 

内診台に乗り、まずは赤ちゃんが本当に亡くなっているか再確認しました。

 

 

 

もちろん亡くなっていましたが、
ここで心拍が確認されたケースもあるそうです。

 

 

そうだったらどんなに嬉しいか。
と一瞬想像してしまいましたが、すぐに必死で頭を切り替えました。

 

 

その後で、検査で使うクスコとは違うような装置で、入り口を広げていきます。(クスコか、クスコじゃないか詳しくは分かりませんが。)

 

それが結構な衝撃で、仰け反ってしまいました。

 

 

先生に「まだだよ!まだまだ、我慢してね~!」といわれ、こらえました。

 

次にラミナリア(中で膨らむんだそう)というものを入れられました。それも痛みはあったけれど、最初の広げられる処置の方が痛かった…。

 

 

入れた後は違和感はありましたが痛みは無くなっていました。このラミナリアが時間をかけて徐々に膨らんでいくのだとか。

 

 

※私的には正直、この処置に麻酔が必要なんじゃ?と思いました。(※私は痛みに弱いです。)

 

 

これで一旦帰宅し、昼過ぎに病院に戻り手術という流れです。

 

 

 

流産手術 ー 手術前の麻酔におびえる

流産の手術前の麻酔の注射

 

※これから同じ処置をする方がいらっしゃったら、私が痛みに弱い事もあり表現が余計怖いかもしれません。怖さ5割り増しくらいで書いてると思ってください。(ラミナリアの処置は様々な体験談で痛みを感じた方とあまり感じなかった方に分かれています。)

 

 

主人と自宅に戻り、どう過ごしたのか覚えていません。

 

お昼ご飯食べたのかな。とにかく怯えていたような気がします💧

 

 

昼過ぎにまた病院に行き、

次は手術着に着替えました。

 

 

今度は麻酔の処置のため、ベッドに横向きに丸まる形になります。

 

流産手術前の麻酔を腰に打つ

 

 

この状態で手術着をたくしあげ、背中を出します。

 

 

先生が私の背中の麻酔を打つ位置に油性マジックで印をつけました。

 

そして、麻酔の注射の前の麻酔をします。

 

(麻酔の注射の痛みを軽くするために、麻酔をかけるんですね。ということは、腰にやる麻酔の注射ってすごく痛いんでしょうか💧)

 

 

私が怯えているのを察して、看護師さんが私の身体をずっとさすって励ましてくれていました。すごく怖くて、身体中に力が入っていたせいか思っていたほどは痛くありませんでした。

 

 

その次に本番の麻酔の注射でしたが、これは先ほどの麻酔が効いているのかあまり痛みを感じませんでした。

 

 

 

その後、看護師さんに支えられながら内診台に上がり、麻酔が効いてくるまで待ちました。

 

 

看護婦さんがテキパキと血圧計を付けたり、点滴をしてくれました。

 

 

そのうち下半身が痺れてくるような変な感じがして、麻酔が効いているのかチェックするために膣に氷を当てられてもあまり冷たさを感じなくなりました。

 

 

 

 

流産手術 ー 赤ちゃんがお腹からいなくなる

流産の手術が始まった

 

 

麻酔の効きを確認したところで、カーテン越しに先生がスタンバイしたのが分かりました。

 

 

下半身に何かの装置が入ったとたんズシッと鈍いような痛みがきて、装置のスイッチが入れられました。

 

 

何かを吸い上げるような音がしました。

 

 

痛みというよりは、苦しい感じがしました。

 

 

例えるなら、ひどい生理痛の時に、身体を丸めたいのに仰向けに固定されているので動けなくて苦しい…。という感じです。

 

 

赤ちゃんと、赤ちゃんを守るために10週かけて作られた組織の色んなものが吸い取られていく音が、余計苦しくさせるようでした。

 

 

ずっと足を広げていなければいけないのに何度も苦しくて仰け反ってしまい、注意されてしまいました。

 

そして何度も血圧を測られました。

 

 

すごく長く感じましたが、実際は手術自体は10分くらいだったと思います。

 

 

『はい。終わりました。』

 

と先生が言い、装置のスイッチが切られました。

 

 

処置が終わった後も痛くてずっと声が出ていました。

 

看護婦さんが痛み止めを入れてくれて、安静室のベッドに運んでくれました。

 

 

そこに夫も来てくれて、2時間ほど安静にして終わりです。

 

 

終わった後は、まるで生理中のような感じでした。(実際、ナプキンを持参します。)

 

 

私的には、こんなに苦しいなら全身麻酔が良かったと思いました。

 

 

 

吸い取られてしまった赤ちゃんは見れなかったけれど、見たら余計辛いだろうし、これで良かったんだよな。となるべくポジティブに考えるようにしました。

 

 

赤ちゃんは、この世に生を受ける事はできなかったけれど、このお腹に存在した事は事実です。

 

 

 

芽生えた命は、もし生まれる事が出来ても苦しかったかもしれない。

 

少ししか生きられなかったかもしれない。

 

私がそれに耐えるほど強くないから、赤ちゃんは『ボクはそっちに行かないよ』って言ったのかな。

 

 

 

そもそも性はどっちだったのかな。

 

 

今でも毎日、その子を思っています。

 

 

 

 

 

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きっか

アラフォー3児の母。
とある小さな会社の広報担当です。

毎日夕方からはドタバタなわが家で夜には母の疲労度マックス。一日を無事に終えられたらOKです。

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